大晦日

今年もいつのまにか大晦日。一年を振り返ろう。
今年の最大の出来事はやはり博士号をとったことであろう。D5ぐらいのときは出口が見えずもうサイエンスで食べていくのは無理だろうと半分諦めていたので、神様がくれたラストチャンスだと思って日々研究にいそしむ。
いつからか複雑ネットワークと意識のメンバーシップ問題の関係を研究したいと思うようになって、意識のあるなしを脳のネットワークのレベルで調べていけば、どこかでアノマリーに出会えるのではないかとずっと期待しているのだけれど、いまだ出会えず。でもそのアノマリーのカタチを想像することはなにより楽しい。
サルの実験をするようになって、サルの行動を観察する機会を多く得るようになった。社会実験で、ヒトとサルが隣り合って座っていてエサはサルの左右に置くことができるのだけれど、ヒトがいるほうに置くとヒトがエサを横取りしてしまう。そういう実験でヒト側にエサを置くと、サルはそっちじゃないだろ?といわんばかりにおれの手をぴしゃりとたたく。隣りのヒトは恐いから怒れなくてその代わりに実験者を怒るというのがサルも空気を読んでいておもしろいと思う。
今年はなんだか解析のコードばかり書いていて、本も論文も最小限しか読まなかった。脳が単一のモードになっていてやばい。そして、来年は論文を出さねば。
今年もありがとうございました。